つまがりへぶらさがり【視察行ってどうでした?10月30日大阪市編】

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レポすけです!
10月30日31日に大阪市と熊本市へ視察に行っていたつまがり。
その様子はつまがりのブログでもお伝えしていましたが、そこで終わらせないのがつまがりとレポすけ。
視察で感じたことや視察先と比較したときの船橋市の現況など、一歩踏み込んだ視察レポをまとめたいと思います!

10月30日大阪市

まずは最初の先、大阪市です。
大阪市での視察のテーマは「教員の多忙化、現場の人手不足」です。
以下の3つにスポットを当てての視察となりました。

(1) スクールロイヤーについて
(2) 部活動指導員について
(3) スクールサポートスタッフについて

つまがりのブログでもご報告していますが、それぞれのヒアリングメモを元に詳しくぶら下がって参ります!


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(1)スクールロイヤーについて

【ヒアリングメモ】
・平成17年度から児童虐待に対応するチームとして医師、弁護士などで対応
・平成25年度に児童虐待だけではない対応チームへ拡大
・メールや電話で指導主事を通じてアドバイス、研修の実施
・代理人や顧問弁護士ではない
・児童虐待意外や保護者対応で苦慮するケース(居座り、頻度の電話、威力業務妨害)
・弁護士さんは子供の権利委員会の人から抜擢、経験豊富な方が多い
・昨年度45件、40回は弁護士が来て欲しいとの要請→今年累計 派遣が14件(4月~9月)
・困難ケースは弁護士、医師、臨床心理士、社会福祉士などチームで医療福祉的なアプローチで関与

レポすけ:まずはスクールロイヤー(弁護士)についてですね。
正直、レポすけはスクールロイヤーって存在を初めて知りました。


つまがり:野田市の児童虐待の悲しい事件を受けて、スクールロイヤー(弁護士さん)が注目されています。
その理由として、児童虐待以外や保護者対応で苦慮するケース(居座り、頻度の電話、威力業務妨害)、いじめなど先生だけでは対応が困難なものが増えているからです。千葉県では今年から県弁護士会と協定を結び弁護士の積極活用に取り組み始めました。
(参照サイト:https://www.sankei.com/affairs/news/190716/afr1907160019-n1.html
また、流山市では常勤のスクールロイヤーを配置しています。
(参照サイト:https://www.tokyo-np.co.jp/article/chiba/list/201906/CK2019061502000151.html)

レポすけ:ほー。確かに、最近では教室の中ではいじめやという言葉では片付けられない原因や理由の不登校や児童それぞれの個性や家庭環境などに由来するトラブルが多いですものね。


つまがり:そうなんです。例えば、そういったケースには弁護士だけでなく医師、臨床心理士、社会福祉士などチームで医療福祉的なアプローチでの関与が必要な場合も多く、チームで対応しているということに納得です。子供が問題ではなく、家庭が問題を抱えているというケースで家庭支援を行おうということですよね。

レポすけ:ヒアリングに「代理人や顧問弁護士ではない」とありますが、チームで市内の学校を輪番で回るってカンジなんでしょうかね?


つまがり:学校からの電話相談に応じる、要請があった場合に学校にアドバイザーとして行くというイメージです。大阪市では難しケースは学校、保護者との同席も想定しているとのことでした。

レポすけ:ぶっちゃけ、船橋にも必要な制度だな、と感じます?


つまがり:必要と思います。ですが弁護士の方々も様々な専門を持っています。学校に詳しい方、つまり「学校教育×法的マインド」という方がありがたいです。
「よき法律家は悪しき隣人」という言葉を学生時代に法学の授業で聞きました。法治国家ですから当然法の下にあらなければいけませんが、子供たちの成長を第一とする教育現場の特性への理解が求められると思います。まず県の制度がどれくらい活用できるのかやってみること、その上で他市のように本市独自のものが必要か判断するべきだと思います。


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(2)部活動指導員について

【ヒアリングメモ】
・149部活に配置したが全部活の数%ほど
・効果検証をしており顧問教員の負担軽減の好意的な評価88.3%
・生徒からも評価されている
・一方で部活動も教育の一環という先生もいる
・15~18時、大学生確保が課題
・2500円時給/年齢層は平均40歳前後
・1500円、1回3500円
・大阪市の小学校は部活動指導無し


レポすけ:さあ、次は「部活動指導員」についてです。
外部から部活に特化した指導員を雇用するって解釈であってますかね?
このシステムを導入するには、どんなアプローチで進めたら良いのでしょうか


つまがり:部活動指導員の普及は先生方が部活を一定程度手放せるか、どうかだと思います。部活動指導に熱心な先生で生徒や保護者からも人気のある先生はいます。一方で本来担当したくない部活動を若手だからとか、やったことが無いスポーツや文化活動を担当させられるのは、先生も生徒もかわいそうです。大阪市では部活動指導員から先生も教えてもらっているケースもあると聞きます。一律ではなく細やかなニーズに対応していくという前提で考えていくべきでしょう。


レポすけ:なんかこう、校内の教員で顧問を回すってカンジですもんね。昔から。


つまがり:部活動が生徒指導にもつながる、教育の一環というのはわかりますが、授業が本分かと思います。私は東京都のように多くの子供たちが私立小中に進む状況を決して良いとは思いません。もちろんどのような学校に進学するかは自由です。ですが社会的に見れば大きな格差を生むと思います。だからこそ良い授業をして欲しい。授業研究や子供たちと向き合う時間に優先順位をおけるようにして欲しいと思います。

レポすけ:そうですよね。部活によって先生たちの労力が削がれるのも問題ですし、自分の専門外の部活の顧問になって苦労する先生もいらっしゃるのが現状ですものね。ヒアリングメモ見ると生徒からも評価されてるとのことなので、メリットは大きそうです。


つまがり:先生たちの長時間労働は慣習となっている側面もあり、教職員出身の教育委員会でも(サービス)残業が美徳のような雰囲気は無いでしょうか?あるとすればそこから変えていかなくてはと思います。


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(3)スクールサポートスタッフについて

【ヒアリングメモ】
・現在小学校48校55名、中学校17校20名配置。最終的には小学校289校、中学校130校の全校配置を目指している
・1,000円/時給であるが、校長と話し合い柔軟な働き方ができるので人手不足はない
・現在の配置の目安としては小学校月30時間の平均残業時間を超えているところ中学校45時間を超えているところで一定規模以上の学校
・学校を経験している人が多い、保護者も校区外で採用
・授業中の印刷サポート、インターホン・電話対応が大変助かる、まだ何をお願いしてよいのか分からないというのも多い
・配置校は喜んでいる
・長時間勤務解消につながっていないが先生が生徒に向き合う時間は増えた
・教頭補助、生活指導補助(警察、教員経験者)、SSW、学びサポーターなど多様なサポートを行っている
・学校長と当人の相談で働き方を決められるが、会計年度任用職員に移行してからは今後大きな課題であると思う


レポすけ:ヒアリングメモを見る限り、「スクールサポートスタッフ」とは、要するに「何かと仕事をいっぱい抱えてパンパンになってしまう先生たちの負担を少しでも軽くするためのサポートをする人」ってワケですね。


つまがり:そのとおりです。生徒と直接かかわることはありません。先生たちを裏方で支える秘書といったところでしょうか。


レポすけ:船橋でも学習サポーターさんがいますが、1回でいくらの報償金払いでしたね。実際にスクールサポートスタッフの導入は先生たちの働き方改革に効果はある、と見て良いのでしょうか。


つまがり:スクールサポートスタッフの導入によって長時間勤務解消につながっていないが先生が生徒に向き合う時間は増えたという意見があり、一保護者としては先生の熱意に敬服。でも教員不足、なり手不足を考えれば、決して良いことでは無い。介護職と同じことが起きているのではないかと思います。子供たちのためということを錦の御旗にして長時間労働を放置してはバーンアウト(燃え尽き)を生んでしまう。休むことも仕事という考え方と組織づくりが大切ではないでしょうか。


レポすけ:あー。そうですね。「なり手不足」の根本的な解決をしないといけないわけですね。


つまがり:先日、ある国立大学の教育学部の学生さんのお話を聞きました。教育現場の労働環境を見ると教師という選択はできない、という話でした。民間企業の採用が好調な事もあり、学生の親御さんからも「大変そうな教師よりも民間に」という声もあると言います。教育現場が大変な事や問題を報道などで伝えることは大切ですが、社会が処方箋を示さなければ、「介護は尊い仕事で必要だけど、自分の子供たちにすすめられない」といったことと同様な事が起きるのではないでしょうか。
 教育と社会保障(医療や介護や保育)は格差を広げないための最後の砦です。しっかりと公教育に社会全体として投資をしていくことが必要です。



レポすけ:ありがとうございました!
つまがりへぶらさがり「視察行ってどうでした?10月31日の熊本編」は後日お届けします!